小町徒然

 

 相手の経済状況等々を慮って婚約指輪を遠慮したのに、人が幸せそうに身につけているのを見ると今更欲しくなってつらい、という発言小町の悩み相談に、自分は以前は欲しかったけど、ディカプリオの「ブラッド・ダイヤモンド」を見てから、ダイヤのついた宝飾品が欲しくなくなったと返答している人がいて、おお同士よ!と思った。

 私もあの映画を見て以来、ダイヤに関する欲がますます失せた。

  出会ったり顔を合わせたりすることはおそらく一生なくても、自分と同じように感じたり考えたりする人が世の中にわずかながら存在しているのを知ることができるからネットは楽しい。

 

 発言小町は非常に繁盛しているサイトだ。

 プロ並みの伴奏で歌いたいという欲をカラオケが満たしたように、人にアドバイスをしたい欲を掬い取って、人生相談を見事にカラオケ化してしまった。

 アドバイス欲の中には、上から目線で物を言いたい欲も多かれ少なかれ含まれていて、その成分が著しく濃い人の中には、一人称が「ワタシ」二人称が「アナタ」の俄オネエキャラと化している人もいたりする。さそり座の女を歌うとつい美川の物真似になってしまう人を見ているようで何となく面白い。

 

 ところで発言小町を久々にぐるっと見てみて思ったんだけど、一発目に回答している人に比較的頓珍漢な返答の人が多いのはなぜだろう(twitterでも時々似たようなことが起きる)。もちろん、即時反映されるサイトではないから、回答数が多いトピックだと厳密にはどれが一発目かは判断できかねるけれど。

 以上、爽やかに始めて締めはいけずな観察記でした。