轟音の火曜日

 

 家のそばで今、大掛かりな水道工事が行われていて、直近の我が家はすごい音に包まれている。数日の辛抱と思うけど、もうあかんと思ったら図書館に逃げよう。

 これが済んだら、夏場水道の蛇口をひねると熱湯が出てくるような事態は減る可能性は大いにあるので、自分としては大歓迎ではあるのだけども。

 

 この休みは本当の休みだ。私の夏休みだ。

 今回は転職活動でリソースを食われることもない。思う存分のたくらとネットにかまけている。

 最初はマンション管理人の職に絞って求人を探していたけど、思った以上におっちゃん需要が高い職種のようで早々に見切りをつけた。

 管理人だと、清掃や事務のほかに保安業務が必要とされることが多く、私は日曜大工も子供の頃から父親の代わりにこなしていたし、照明器具もウォシュレットも自分で取り付けたくらいだけど、いくら得意でも証明のしようがないんだもんな。

 

 事務職は2年前の求職時に「自動車免許」を求められることが多かったので、今回は外した。私は自動2輪の免許しか持っていないのだ。先日辞めた事務の職に就いたとき、それを求められなかったのは僥倖だったのだと思う。

 なので過去の経験をある程度アピールできる職種を探した。

 

 履歴書を作成している時、資格欄に書ける資格が図書館司書しかないことにいつもため息をつく。これは過去の私の見込み違いとでもいうもので、この資格が実際に役に立ったことは今までの人生で一度もなかった。

 本が好きで、本に囲まれる職種は当時の私にとっては夢のようなものだったが、本当の意味で夢に終わった。食ってゆける求人自体がなかった。

 そのかわりに身につけたいくつかのもので、私はまた世の中を渡る。