石垣島滞在最終日、フライトまで時間があったのでスーパーマーケットに立ち寄った。袋入りのもやしかな、と思って近づくと、青いパパイヤの千切りだった。
東南アジアでは青いパパイヤはよくあるサラダの食材だ。私が時々行く大阪のタイ料理店でもメニュ-に載っている。
この島はそういう食文化圏の中にあるのだ。買って帰ろうかなと一瞬迷ったが、家に帰るのは夜中になるのでやめておくことにした。
なぜスーパーに寄ったかというと、前日由布島に立ち寄った際に案内の男の子が、ここ(というのはおそらく西表島だろう)はとれる野菜が限られていてもやしが200円もする、とこぼしていたのを覚えていたからだ。高いのは外から運んでくるから。なら石垣島ではいくらなんだろう、と興味が湧いたからだ。
ちなみにもやしは125円だった。実に大阪の4倍する。
しかし暮らしやすさを比べてみても、大阪がアドバンテージを取れるのはもやしの値段だけな気もする。
(しまった、映りこんでいる・・・)
目を引くのは野菜売り場だけじゃない。
鮮魚売り場には、見慣れない青い魚の切り身が並んでいた。
刺身にはケン(大根の千切り)が付いていない。買って帰った家ではどんな風に盛るのだろうか。よそ行きや観光ではない生活の姿を見てみたい気がする。
酒売り場に行くと、売り場の半分くらいが泡盛で占められていた。数えてみると棚八つ分。こんなに銘柄があるんだと感心する。
そういえば地元のローカルTVを見ていてもオリオンビールのCMが繰り返し流れ、自動車で移動しているさなかに聞いていたラジオでも泡盛のCMが頻繁に流れていた。バックに流れていたのは地元のロックバンドの知らないナンバーだ。その時ほど、ああ遠い土地に来たんだなと実感したことはない。